2026年5月20日の夜、中国大手ゲーム会社NetEase Games(網易ゲーム)はオンラインで「2026網易ゲーム520発表会」を開催しました。この恒例イベントは「熱愛100%ロード」をテーマに掲げ、約1時間20分にわたり、40を超える人気ゲームやIP、そしてプラットフォーム製品の最新情報を一挙に公開。長年愛されるクラシックIPの継続的な進化と、未来を見据えた新作や国際展開への意欲が鮮明になった、非常に内容の濃い発表会となりました。
「古参IPが輝き続ける」戦略の妙
NetEase Gamesの発表会でまず目を引いたのは、長寿IPの根強い人気と、その「若返り」戦略の成功です。多くのゲームが長期間運営されながらも、驚くべき勢いで成長を続けています。
驚異の現役「夢幻西遊」と文化コラボ
発表会の幕開けを飾ったのは、運営20年を超えるNetEaseの象徴的IP「夢幻西遊」シリーズでした。特にPC版『夢幻西遊』は、今年3月に同時接続者数390万人という史上最高記録を樹立。これは過去8ヶ月で5度目の記録更新という驚異的な数字です。今回の発表会では、敦煌文化観光とのコラボレーションを発表。マンガ形式のオープニング映像は、ゲームの持つ二次元創作エコシステムとの親和性を感じさせ、いかにも「ファンが喜ぶ」遊び心に溢れていました。これが、長きにわたり多くのプレイヤーに愛され、常に新しいプレイヤーを惹きつけ続ける秘訣なのかもしれません。
周年を迎える人気タイトル群
「夢幻西遊」に限らず、『大話西遊』、『倩女幽魂』、『天下』など、NetEaseのクラシックIP群も新たな展開を見せました。『倩女幽魂』IPは、PC版15周年、モバイル版10周年のダブルアニバーサリーを祝し、中国の人気小説・ドラマ『シンデレラはオンライン中!』(原題:微微一笑很傾城)との再コラボを発表。これは、ファン層を深く理解した上での戦略的な連携と言えるでしょう。また、昨年10周年を迎えた『率土之濱』と、間もなく10周年となる『陰陽師』からもビッグニュースが飛び出しました。『率土之濱』は新シーズンや新たなソーシャル機能、さらには『マインクラフト』や『鎮魂街』とのクロスオーバーコラボを発表。一方、『陰陽師』は10周年記念の先行情報として、メインストーリーの展開、新式神の初公開、そして新しいレジャー探索および戦略マッププレイに関する情報を発表しました。特に注目すべきは、人気バーチャルシンガーグループ「Vsinger」(洛天依、言和などが所属)とのコラボ。これは、日本の二次元ファンにとっても非常に魅力的なニュースと言えるでしょう。
「新しい物語」を紡ぐ人気作たち
長寿IPだけでなく、運営期間は比較的短いものの、すでに多くのプレイヤーにとってかけがえのない存在となっている人気タイトルも、今回の発表会で新たな物語を紡ぎ始めています。
UGCとコミュニティを重視するタイトル
温かい世界観で人気の『Sky 星を紡ぐ子どもたち』(光・遇)は、2026年クリエイター星光賞と夏の大型アップデートを発表し、間もなく7周年を迎えます。8周年を迎えるPC版『逆水寒』は、初の2大新流派(ジョブ)同時実装を実機映像で披露。モバイル版『逆水寒』は、3周年を記念してゲームプレイ、グラフィック、ストーリー、ソーシャル、戦闘の全面刷新を行う『逆水寒:新世界』のプロモーションCGを公開し、6月26日に正式リリースされます。
グローバルで人気の武侠対戦ゲーム『永劫無間』は、中国式競技ブランドとしての進化を振り返りながら、『鎧甲勇士』との第2期コラボと、新しいPvEレースモードの追加を発表しました。『Marvel Snap』の中国版『漫威終極逆転』は国服2周年を迎え、今年の映画『スパイダーマン4』や『アベンジャーズ5』との連動シーズンを展開予定です。
『マインクラフト』、『ハリー・ポッター:魔法の覚醒』、『オクトパストラベラー大陸の覇者』、『第五人格』といった人気タイトルも、新バージョンや新プレイモードの情報を公開しました。特に『マインクラフト』と『蛋仔派対』は、UGC(ユーザー生成コンテンツ)に対する手厚いサポート体制が際立っています。『マインクラフト』はこの1年でクリエイターにとって有利なUGCモデルや収益分配ポリシーを導入し、コンテンツ制作の敷居を下げつつ、クリエイターへのインセンティブを強化。同様に、『蛋仔派対』も人気玩具IP「RABBIT KIKI」とのコラボを発表するなど、UGC支援において業界をリードしています。
女性向け・グローバル市場への展開
女性向けゲームとしては、『時空の絵旅人』、『忘川風華録』、『世界之外』から新情報が届けられました。『忘川風華録』は夏の大規模アップデートを7月に、『世界之外』は特殊ダンジョン「天命」を本日開始するなど、女性プレイヤーの期待に応えるコンテンツが続々と登場しています。
未来を見据える新作と国際的な挑戦
NetEase Gamesは、国際的なコンテンツ運営と多様な市場展開にも力を入れています。『界外狂潮』、『七日世界』、『全明星街球派対』などのタイトルは、過去2年間でNetEaseの製品ラインナップとテーマの想像力を大きく広げました。『七日世界』は5月28日に新バージョンを迎える予定です。
世界を魅了する武侠MMO「燕雲十六声」
NetEaseの今後の目玉として、オープンワールド武侠MMO『燕雲十六声』は依然として重要な位置を占めています。昨年12月にリリースされた周年記念バージョンはiOS中国地区の売上ランキングで1位を獲得し、過去1年間、常にiOS売上ランキングのトップ20にランクイン。ユーザー数と収益は着実に増加しています。昨年11月には国際版がリリースされ、初月で海外プレイヤーが1500万人を突破。中国産武侠ゲームの海外展開に新たな高みをもたらしました。今回の発表会では、プレイヤーの武侠の旅を振り返るショートフィルム「江湖有信、再啓新程」が公開され、「パートナーシステム」の実装が正式に予告されました。ゲームは最近、新しいテーマエリア「青州」もオープンし、プレイヤーは猫と共に江湖を旅できるようになる予定です。
個性豊かな新作と注目のテスト情報
もう一つの国際的な成功事例は『Marvel Rivals』(漫威争鋒)で、現在第8シーズンに突入しています。今年の8月にはグローバルeスポーツ大会「マーベルライバルズ・トーナメント2026シーズン中盤決勝」が開催される予定です。また、最近PC版の先行テストが始まった『星绘友晴天』は、宇宙生活シミュレーションゲームとして、『あつまれ どうぶつの森』のようなシミュレーション経営要素に加え、豊富なパーティーゲーム、さらにはグローバルプレイヤーとの対戦もサポートするという独特な製品です。中国の人気アニメIP「喜羊羊与灰太狼」とのコラボレーションも5月21日に開始されます。
今回の発表会で、まだ正式リリースされていない新作としては、『万民長歌:三国』、『遺忘之海』、『山海奇旅』の3タイトルが紹介されました。特に注目される『遺忘之海』は、5月28日に「暁光号テスト」を開始すると発表。5月22日にはテストの先行ライブ配信が予定されており、過去のテストでは成熟したゲームプレイと優れたスタイライズドなコンテンツで高い評価を得ています。
まとめ
2026年の網易ゲーム520発表会は、「安定した進歩」というテーマの通り、長寿IPの継続的な活性化、UGCエコシステムの強化、そして国際市場への積極的な挑戦というNetEase Gamesの多角的な戦略を明確に示しました。特に、運営20年を超えるタイトルが未だに記録を更新し続けるという事実は、長期的なIP育成とコミュニティ重視の姿勢が成功の鍵であることを物語っています。
一方で、グローバルで成功を収める『燕雲十六声』や『Marvel Rivals』、そして革新的なゲームプレイを持つ新作群は、NetEase Gamesが未来のゲーム業界を牽引していく可能性を示唆しています。中国のゲーム市場が成熟し、開発力が向上する中で、NetEase Gamesのような大手企業がどのような新しい価値を創造し、日本のゲーム市場やプレイヤーにどのような影響を与えていくのか、今後もその動向から目が離せません。
元記事: chuapp
Photo by Yan Krukau on Pexels












