中国のインディーゲーム『無罪之庭』(The Court of No Innocence)が、一時はカプコンの「逆転裁判」との類似性から著作権侵害の疑いでSteamから削除される事態に陥りました。しかし、この度、異例の再上架を果たし、現在ではSteamで「非常に好評」の評価を得るまでに至っています。一体何があったのでしょうか?
疑惑からの削除、そして異例の復活劇
『無罪之庭』は、ゲームメカニクスがカプコンの不朽の名作『逆転裁判』シリーズに酷似しているとの指摘を受け、リリース当初から多くの疑問と批判に晒されてきました。法廷での尋問や証拠突きつけといったシステムが共通している点が、特に議論の的となりました。
そして、事態は動きます。開発元は、DMCA(デジタルミレニアム著作権法)に基づく申し立てがあったため、一時的にSteamからゲームが削除されたと説明しました。DMCAは、アメリカの著作権法の一つで、オンライン上での著作権侵害に対処するためのものです。これにより、『無罪之庭』はSteamのストアページから姿を消すこととなりました。
しかし、驚くべきことに、このゲームは最近になってSteamでの再上架が実現しました。さらに注目すべきは、再上架後のユーザー評価です。現在、『無罪之庭』はユーザーレビューで最高ランクに近い「非常に好評」を獲得しており、これは異例の復活劇と言えるでしょう。
『無罪之庭』とは? そのゲーム概要
『無罪之庭』は、Cat Dragon Gamesが開発した法廷推理アドベンチャーゲームです。プレイヤーは、新人女性弁護士「雷冬雪(Leí Dōngxuě)」となって物語を進めます。
物語は、雷冬雪が弁護士としての道を歩む中で、彼女自身と多くの人々の運命を変えることになる驚くべき陰謀を解き明かし、最終的には自身の内なる選択と向き合うまでを描きます。法廷での証人尋問、証拠の提示、矛盾点の指摘などを通じて真実を追求していく、まさに「逆転裁判」を彷彿とさせるゲーム体験が用意されています。
まとめ:今後の展望と日本のゲーマーへの影響
著作権侵害の疑いという重い問題に直面しながらも、『無罪之庭』がSteamに復活し、しかも高い評価を得ているという現状は、インディーゲーム業界にとって注目すべき事例と言えるでしょう。類似性に対する見解やDMCAの問題がどのように解決されたのか、詳細な経緯は不明ですが、ゲーム自体のクオリティがユーザーに評価された結果とも考えられます。
日本の「逆転裁判」ファンにとっては、このゲームがどのような内容なのか、あるいは著作権問題が最終的にどうなったのか、興味深いところかもしれません。法廷推理ADVというジャンルが持つ魅力は国境を越えるもの。今回の件は、模倣と創造の境界線、そしてDMCAのような国際的な著作権法規が、グローバルなインディーゲーム開発に与える影響について改めて考えさせる出来事と言えるでしょう。
元記事: gamersky
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